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《蝶籠》

囚われた蝶  捕らえた人間  無垢な君  愚かな僕    交錯し絡み合う  僕たちの歪曲周波数

   

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■STAR BLUES■07

 久々のスタブル、7回目です。間が空きすぎでスミマセン。

 今回でやっとプロローグ終了です(遅!!)。で、次回から本筋に入る予定です。次は間を空けないように頑張ります(^_^;)。


 今回までは携帯で打ってたんですが、さすがに文字数の関係で間延びしちゃうので、次からはちゃんとパソ子で打とうと思いまふー。


 ではでは、お暇な方はお付き合い下さいませ。

 …6回までのは、カテゴリ一覧の『■STAR BLUES■』から読めますー。


■■■■■

 時が止まったかと思った。


 【彼女】はただそこに座っていた。何をするでもなく。マジックミラー越しとはいえ、衆人環視の中で何を思っているのだろうか。

 黒に近い赤く艶やかな長い髪、長い睫毛に縁取られた深紅の瞳、雪の様に白く華奢な手足。


 俺は悲しくなった。何故かは分からない。


彼女の美しく整った顔には喜怒哀楽のどれも無かった。不安や猜疑さえも。余りにも微動だにしないので一瞬人形かとも思った。時折微かに瞬くのを見て、確かに生きているのだと。


「…スター。アスター!!」

 至近距離からの声に我に返ると、隣りでルートが心配そうに見上げていた。

「…大丈夫?だいぶボーっとしてたけど」

「あぁ、大丈夫だ。帰るか」

 どのくらい魅入っていたのだろうか。ステージのカーテンは降り、周りの報道陣達も粗方散っていた。たくさんのフラッシュや質問の嵐が嘘のようにフロアは静かになっていた。ほんの十数分のはずが、永遠と感じる程に長かった。


 体がフワフワと頼りなく浮いている気がした。鼓動が僅かに早い。頭の奥が麻痺している。目を開いていても全く認識出来ず、寮へ戻るまでに何回か柱や壁に追突しそうになった。ルートが気付いて教えてくれなければ、ちょっと情けない顔になっていただろう。


 事実、俺はこの時隣りを歩くルートでさえ視界に入っていなかったのだ。




.....NEXT?
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