■STAR BLUES■01

　てなわけで、文の連載とかしてみたいと思いまふ。ドキドキ。


　内容は近未来のどこかの大国。かなりシリアスめです(多分)。ＮＬメインのＢＬもありです。指定が入る程の描写はありませんが。


　以前に本にしようとして間に合わず、苦し紛れにペパにちょこっとくっつけた話です。本筋に入るまでちょっと説明ばっかりでしんどいですが、お暇な方はお付き合いして下さると嬉しいです。


　更新は週一が目標。気分によって早かったり遅かったりがあると思いますが御了承下さい。


　では、始めてみます。

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　そのニュースは瞬く間に国中に広まった。

『24年振りの奇跡!!今期最高の【ルビー】御披露目迫る!!』

　少年は廊下の一角、小さなモニターが映すニュース速報をただ無表情に見上げていた。それは、いつもの彼からは想像も出来ず唯一の感情も無い。いっそ凍て付いてしまう程の美しさを呈していた。

「ルビー、あぁ本当に…」

　少年のそう小さくもない独り言は周りに出来ていた人垣に掻き消された。


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　この国は成長し過ぎた。

　より便利により快適に、不要なモノを排他し削除することで時代の最先端を疾走し、世界に君臨し続けてきた。

　その結果が、人口の激減。

　罪人、老人、回復の見込みの無い病人怪我人、使えない者から【デリート】してきたことによって、只でさえ均衡を失っていた人口ピラミッドは呆気なく崩壊した。労働力の減少を機械化で補いはしたが個人の負担が軽くなる訳ではなく、働き盛りの世代が過労や精神的に倒れる者が相次いだ。

　そして、体質変化による出生率の低下。これは国そのものにとって最大の問題である。いくら時代を牽引し君臨しようとも、民無き国は国足り得ないのだから。

　そんな窮地を乗り越えようとして国が踏み込んだのが、最先端の技術を駆使した茨の道…

　【ルビー・プロジェクト】。ヒトによるヒトの製造。

　古今東西、永遠の長きに渡って禁忌とされてきた道。創造ではなく製造、人造ではなく人工。失った彼の人を蘇らせるのでもなければ、新たな人類を創造するのでもない。機械的に『ヒト』を量産するためのプロジェクト。

　数年の研究の末に誕生した生命体。彼らの多くが独特の青色色素を持つためにこう呼ばれた。

　【サファイア】と。

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